初めての歯医者さんの前にする準備:絵本・歯医者さんごっこと避けたい言葉
子どもが歯医者さんを怖がらないか心配なら、1〜2週間前から準備してみましょう。絵本や歯医者さんごっこ、かけていい言葉と避けたい言葉、予約時間の選び方や診察室への付き添いまでまとめました。
ひと目でチェック
- 絵本やごっこ遊びで歯医者さんになじめます
- 「痛い」「注射」「抜く」などの怖い言葉は使わないで
- 保護者の緊張も子どもに伝わります
子どもが歯医者さんで泣かないか、歯医者さんを嫌いにならないか、心配する保護者の方はたくさんいます。初めての場所に緊張するのは大人も同じです。前もって少し準備しておくだけで、初めての歯医者さんもずっとなじみやすくなります。おうちでできる準備と、声かけのコツをまとめました。
子どもはなぜ歯医者さんを怖がるの?
子どもが歯医者さんを怖がるのは、たいてい「知らないこと」が多いからです。初めて見るいす、まぶしい明かり、聞きなれない音、マスクをした大人に一度に出会うのですから。前もって写真や絵で見たり、遊びでやってみたりしたことは、あまり怖く感じなくなります。だから歯科でも、まず言葉で説明し、道具を見せ、それからやってみる、という順番で子どもを案内します。
保護者の気持ちも子どもに伝わります。歯医者さんで大変な思いをしたことのある保護者がその不安を子どもに伝えると、子どもの態度にも影響することがあると考えられています。親と子の歯医者さんへの怖さはつながっていて、小さい子ほどそのつながりがはっきりしていたという研究もあります。保護者がおだやかな顔で「楽しみだね」と声をかけるだけでも、大きな準備になります。
診察中に泣いたり体をよじったりするのは、この年齢ではふつうのことです。初めての受診の目標は泣かないことではなく、歯医者さんを一度経験してみることです。
1〜2週間前から、こんなふうに準備しましょう
- 絵本や動画を一緒に見ます。歯医者さんに行くお話を、1〜2週間前から一緒に見てみましょう。「痛い」「注射」「ドリル」などの言葉が出てこないものを選びます。
- 歯医者さんごっこをします。白いシャツを白衣代わりに着て、お人形や家族に「あーん」と言って歯を数える遊びをします。役を交代して、子どもがお医者さんになって保護者の歯を数えると、もっと喜びます。
- 口を開ける練習をします。鏡の前で一緒に口を大きく開けて、数秒ずつがんばる遊びをします。
- 予約の時間をよく選びます。お昼寝の時間を避けて、子どもがよく休めている時間に予約しましょう。眠くておなかがすいているときは、誰でもきげんが悪くなります。
- お気に入りのものを持っていきます。いつも抱いて寝るぬいぐるみやブランケットがあると、慣れない場所でも安心できます。
- 終わったあとの予定を立てます。公園など楽しい予定を決めておき、おやつは受診のあとにあげましょう。
声かけは、短くシンプルにします。
- 「先生が、歯が何本あるか数えてくれるよ」
- 「歯をどれだけ上手にみがけているか、見てくれるよ」
反対に、「痛い」「注射」「抜く」といった言葉は、こちらから出さないようにします。「ぜんぜん痛くないよ」という励ましも「痛い」という言葉を思い起こさせるので、避けたほうがいいでしょう。子どもに「注射する?」と聞かれたら、「どうかな。先生に一緒に聞いてみよう」と答えてあげてください。
小さい子は、保護者のひざの上に座ったまま診てもらうこともあります。保護者と歯科医師がひざを向かい合わせて座り、子どもは保護者のほうを向いて座ってから、歯科医師のひざのほうへあお向けになる方法です。保護者は子どもの手をにぎってあげれば大丈夫です。
よくある質問
診察室に一緒に入ったほうがいいですか?
子どもや歯科医院によって違います。保護者がそばにいるほうが協力できる子もいれば、そうでない子もいます。正解はひとつではないので、前もって歯科と相談して決めましょう。
子どもが診察の間ずっと泣いていました。失敗でしょうか?
いいえ。この年齢で泣いたり体をよじったりするのはふつうのことです。最後まで一緒にいてあげただけで十分です。終わったら「よくがんばったね」と、ぎゅっと抱きしめてあげてください。
前に歯医者さんで大変な思いをした子です。どうすればいいですか?
予約のときに前もって伝えておきましょう。治療の前に、医院を見学するための受診ができるか聞いてみるのもおすすめです。何もせずに見て回るだけでも、次の受診がずっと楽になることがあります。
初めての歯医者さんは、いつ行けばいいですか?
最初の歯が生えたら初めての受診をして、遅くとも一歳の誕生日ごろまでには、かかりつけの歯科を決めておきましょう。痛くなる前に行っておくと、歯医者さんを安心できる場所として覚えやすくなります。
こんなときは歯科に前もって伝えましょう
- 子どもがとても怖がりだったり、人見知りが強かったりするとき
- 以前に歯科や病院で大変な思いをしたことがあるとき
- 診察室に保護者が一緒に入るかどうか決めたいとき
- 治療の前に、医院を見学するための受診をしたいとき
- 一歳の誕生日を過ぎたのに、まだかかりつけの歯科を決めていないとき
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出典
- AAPD · Behavior Guidance for the Pediatric Dental Patient (2024)
- ADA · First Dental Visit for Baby (MouthHealthy) (2026)
- Int J Paediatr Dent · Empirical evidence of the relationship between parental and child dental fear (Themessl-Huber) (2010)
この記事の情報は一般的な教育を目的としたもので、歯科医師による診療に代わるものではありません。お子さまの状態については歯科医師にご相談ください。