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歯科医師監修妊娠中

妊娠中に歯ぐきから血が出たら:妊娠性歯肉炎の原因と歯みがきのコツ

妊娠中の歯ぐきからの出血は、妊婦さんの半数以上にみられるほどよくあることです。なぜ起こるのか、血が出てもみがき続けるコツ、歯科に行くべきサインをまとめました。

ひと目でチェック

  • 妊婦さんの半数以上にみられます
  • 出血しても、やさしく、ていねいにみがき続けて
  • 出血が2週間以上続く? 歯科を受診しましょう

歯みがきをしていて歯ブラシに血がついていると、どきっとしますよね。妊娠中の歯ぐきからの出血はとてもよくあることで、ほとんどは毎日のケアで落ち着いていきます。なぜ起こるのか、どうみがけばよいのか、いつ歯科に行けばよいのかを、順番にまとめました。

妊娠すると、なぜ歯ぐきが敏感になるのでしょう

妊娠すると、体の中のホルモンが大きく変化します。この変化のせいで、歯ぐきが腫れやすくなり、ちょっとした刺激でも血が出るようになります。この状態を妊娠性歯肉炎といいます。歯肉は歯ぐきのことなので、わかりやすく言えば、妊娠中に起こる歯ぐきの炎症です。

歯ぐきの炎症を直接引き起こすのは、歯につくねばねばした細菌の膜、歯垢です。ふだんなら何事もなくすむような少しの歯垢にも、妊娠中は歯ぐきがずっと敏感に反応します。そのため歯ぐきが赤くなって腫れ、歯みがきやフロスのときに血がにじみます。

妊婦さんの半数以上にみられるほど、よくあることです。お母さんの歯のケアが悪かったせいで起こるものではないので、自分を責めたり驚いたりしなくて大丈夫です。

ここで、多くの方がしてしまう失敗があります。血が出るからと、歯ぐきを休ませようとして歯みがきを減らすことです。そうすると歯垢がさらにたまり、たまった歯垢が炎症を悪化させて、ますます血が出やすくなるという悪循環が起こります。反対に、きれいにみがくほど、歯ぐきは早く落ち着きます。

ときには、歯ぐきの一か所が赤いこぶのようにふくらむこともあります。妊娠中に腫れた歯ぐきは、出産後たいていよくなりますが、こぶができたときは一度歯科で確認してもらうとよいでしょう。

血が出ても、こうしてみがいてください

強くみがくより、やさしく、すみずみまでみがくことがポイントです。

  1. 毛がやわらかい歯ブラシを選びます。かたい歯ブラシは、腫れた歯ぐきを傷つけやすくなります。
  2. フッ素入り歯みがき粉をつけ、歯ブラシの毛を歯と歯ぐきの境目に軽くかけるように当てます。
  3. 力を抜いて、小刻みにやさしく動かしながら、境目にそってみがきます。外側も内側も両方みがきます。
  4. 血が出るところも飛ばさずに、よりゆっくりみがきます。炎症があるところほど、歯垢を取り除く必要があります。
  5. 1日2回みがき、フロスは1日1回続けます。歯と歯のあいだは歯ブラシが届かず、歯垢がたまりやすいところです。

出血が多いときは、ぬるま湯で一度すすいでから、もう一度みがけば大丈夫です。冷たい水がしみるなら、ぬるま湯のほうが楽です。

妊娠中は体が疲れやすく、2分間ていねいにみがくのがつらいときもあります。そんなときは、お口の中を上下左右の四つに分けて、それぞれ30秒ずつみがいてみてください。順番を決めておくと、みがき残しなく終えられます。

つわりのせいで歯ブラシを入れただけで気持ち悪くなるなら、ヘッドの小さい歯ブラシに替えて、比較的気分が楽な時間にみがいてもかまいません。毎回完璧でなくても大丈夫です。一日のうち一回でも、ていねいにみがく時間をつくることが大切です。

よくある質問

血が出ているのに、みがき続けて本当に大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。血が出るのは歯ぐきに炎症があるサインで、炎症を落ち着かせるには歯垢を取り除く必要があります。やわらかい歯ブラシでやさしく、続けてみがけば、出血はだんだん減っていきます。

妊娠中に歯のクリーニングを受けてもいいですか?

はい。妊娠中も、歯のクリーニングや歯ぐきの治療は安全に受けられます。歯科に妊娠週数を伝えてから受ければ大丈夫です。歯ぐきの炎症がひどいときは、おうちでのみがき方だけでは足りないこともあるので、歯科でのケアが大きな助けになります。

出産すれば、自然によくなりますか?

妊娠中に腫れた歯ぐきは、出産後たいていよくなります。ただ、出血が続いたり、歯ぐきのこぶが消えなかったりするときは、出産後も歯科で確認してもらいましょう。

歯ぐきが悪いと、赤ちゃんにもよくないのですか?

重い歯周病と早産との関連が報告されたことはありますが、歯周病が直接の原因かどうかは、まだわかっていません。心配するより、きちんとみがいて必要な治療を受けることが、お母さんにとっていちばんよい方法です。

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出典

この記事の情報は一般的な教育を目的としたもので、歯科医師による診療に代わるものではありません。お子さまの状態については歯科医師にご相談ください。

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